開業ガイド

武道・格闘技道場の求人票テンプレート

武道・格闘技道場における人材採用は、単なる技術力だけでなく、生徒の心身の成長を促す指導力、礼節を重んじる人間性、そして怪我のリスク管理能力が不可欠です。限られた経験者の中から、道場の理念に共鳴し、長期的に貢献してくれる人材を見つけることは、大手ジムの採用とは異なる難しさがあります。このテンプレートは、ブラジリアン柔術、空手、柔道といった各流派の指導者や運営スタッフを募集する際に、貴道場の魅力を最大限に伝え、求める人材に響く求人票を作成するための具体的なヒントと例文を提供します。

求人票テンプレート

武道・格闘技インストラクター

業務委託
必須

職種名

募集する武道・格闘技の種類や指導対象(例:子供向け、女性向け)を具体的に記載し、求職者が自身の経験と合致するかを判断しやすくします。

ブラジリアン柔術インストラクター(初心者・キッズクラス担当)

ヒント: 競技名や流派名を明確にすることで、専門的なスキルを持つ人材の目に留まりやすくなります。

必須

仕事内容

指導内容(型稽古、ミット打ち、スパーリング指導など)、クラス運営、昇級審査のサポート、イベント企画など、具体的な業務範囲を詳細に記述します。

初心者向けブラジリアン柔術の基本動作指導、キッズクラスでの礼儀作法と護身術の指導、スパーリング時の安全管理とアドバイス、昇級審査の準備・実施サポート、道場イベントの企画・運営補助。

ヒント: 「生徒の成長を間近で見守る喜び」や「礼節を重んじる指導」など、武道道場ならではのやりがいを強調しましょう。

必須

応募資格

必須の武道・格闘技経験、指導経験、各流派・団体認定指導員資格、救命技能認定など、具体的なスキルや資格を明記します。

ブラジリアン柔術黒帯以上、指導経験3年以上(キッズ指導経験者優遇)。AED・心肺蘇生法などの救命技能認定保持者歓迎。

ヒント: 必須条件と歓迎条件を明確に分け、応募のハードルを必要以上に上げない工夫が必要です。救命技能は強く推奨する旨を記載。

必須

求める人物像

指導者としての熱意、生徒への配慮、礼儀作法を重んじる姿勢、安全管理意識など、技術以外の人間性を具体的に表現します。

武道・格闘技への情熱を持ち、生徒一人ひとりの成長に真摯に向き合える方。礼節を重んじ、明るく生徒を指導できる方。怪我のリスク管理に努め、安全を最優先できる方。

ヒント: 「師範」や「先輩指導者」との協調性、道場の理念への共感など、コミュニティとしての適合性もアピールすると良いでしょう。

必須

給与

月謝制の道場運営の特性を踏まえ、時給、日給、月給、または業務委託契約における報酬体系(例:クラス単価)を明確に記載します。

業務委託契約:1クラスあたり3,000円~5,000円(経験・能力に応じて決定)。月収目安:週3回、1日2クラス担当で月収7万円~12万円。

ヒント: 大手ジムと比較されがちなので、報酬以外のやりがい(指導の自由度、生徒との関係性)を補足的に伝えることも有効です。

必須

勤務地

道場の正確な所在地を記載し、アクセス情報(最寄駅からの時間、駐車場有無)も加えることで、通勤の利便性を伝えます。

東京都渋谷区道玄坂1-10-8(JR渋谷駅から徒歩5分、自転車・バイク通勤可。駐輪場完備)。

ヒント: 近隣のランドマークを記載したり、送迎業務がある場合はその旨も追記すると良いでしょう。

必須

勤務時間

クラスのスケジュールに合わせて、具体的な曜日と時間帯を明記します。夜間や週末勤務が多いことを正直に伝えます。

火・木 17:00~21:00(キッズクラス、一般クラス担当)、土 10:00~15:00(初心者クラス、フリー練習担当)。週2日~、1日3時間~応相談。

ヒント: 複数のクラスを担当する際のシフト例を提示し、柔軟な働き方が可能であることをアピールすると応募が増える可能性があります。

必須

休日休暇

道場の休館日、年末年始、夏季休暇など、具体的な休日を記載します。業務委託の場合は自身の裁量で調整可能であることを伝えます。

道場休館日(月曜日、祝日)、年末年始休暇、夏季休暇。業務委託のため、担当クラス以外の休日はご自身の裁量で設定可能です。

ヒント: 昇級審査やイベント準備などで休日出勤が発生する可能性がある場合は、その旨を事前に伝えておくとトラブルを防げます。

推奨

待遇・福利厚生

交通費支給、指導者向けの技術研修、道場設備(サンドバッグ、トレーニング機器)の無料利用、道着・プロテイン等の割引購入など、道場ならではのメリットを記載します。

交通費規定支給、道場設備(トレーニングエリア、シャワー等)無料利用可、道着・サプリメント等物販割引、外部セミナー参加支援制度(一部費用負担)。

ヒント: 外部セミナーへの参加補助や、有名指導者との交流機会など、スキルアップに繋がる制度は特に魅力的に映ります。

必須

採用プロセス

書類選考、面接、実技指導、体験レッスン参加など、選考の流れを具体的に示します。

書類選考 → 面接(担当師範)→ 実技指導(模擬レッスン)→ 採用。応募から内定まで2週間程度を予定。

ヒント: 実技指導や体験レッスンは、指導力だけでなく、生徒とのコミュニケーション能力や道場の雰囲気に合うかを見極める重要な機会です。

アピールポイント

  • 各流派の技術向上を支援する環境
  • 指導者としての裁量と成長機会
  • 生徒との深い絆を築けるやりがい
  • 多様なクラス(子供、女性、競技者)担当の可能性

求人票の法定記載事項

職業安定法により、求人票には以下の事項を明示する必要があります。

  • 募集者の氏名または名称
  • 職種名
  • 仕事内容
  • 給与(基本給、固定残業代、手当、割増賃金率など)
  • 勤務地
  • 勤務時間
  • 休憩時間
  • 休日
  • 雇用形態
  • 社会保険(適用される場合)
  • 契約期間の定め(有期雇用の場合)
  • 試用期間の有無と期間
  • 受動喫煙防止措置の状況

NG表現(使用禁止)

以下の表現は法律で禁止されているか、トラブルの原因となります。

  • 年齢制限:「20代〜30代活躍中」「若手歓迎」
  • 性別制限:「女性指導員募集」「男性インストラクター優遇」
  • 特定の国籍制限:「日本人指導者のみ」
  • 未経験者不可:「経験者のみ募集」

プロのアドバイス

  • 「帯の色」や「段位」を応募資格に明記し、指導レベルを具体的に示す:「ブラジリアン柔術黒帯以上」「柔道弐段以上」など、求職者が持つ具体的な技術レベルを応募資格に明記することで、ミスマッチを防ぎ、求職者も自身のキャリアパスと照らし合わせやすくなります。特に競技歴が長い指導者にとっては、自身の専門性を正当に評価される機会となります。
  • 道場内の「師範」や「先輩指導者」との関係性を強調し、指導者間の連携をアピール:小規模道場では指導者間の連携が重要です。「経験豊富な師範の指導を受けられる」「流派の垣根を越えた技術交流がある」など、孤立せず成長できる環境であることを伝え、長期的なキャリア形成を求める指導者に訴求します。
  • 「昇級・昇段審査」や「大会出場支援」を通じて、指導者のスキルアップとやりがいを提示:指導者自身も武道家であり、自身の技術向上や生徒の成長に貢献したいという意欲が高いです。「指導員も定期的に技術研修に参加」「生徒の大会帯同手当あり」など、指導者自身の成長機会と、生徒の目標達成を支えるやりがいを具体的に記載しましょう。
  • 「怪我のリスク管理体制」や「AED設置」など、安全面への配慮を求人票で明確に伝える:武道・格闘技道場では怪我のリスクが伴います。万が一の事態に備えた「AED設置」「救急処置講習の定期開催」「スポーツ安全保険加入」など、道場として安全管理に真摯に取り組んでいる姿勢を示すことで、求職者やその家族に安心感を与えられます。
  • 「子供向けクラス」や「女性向け護身術」など、多様なクラス編成をアピールし、指導の幅広さを示す:「キッズクラスの元気な生徒たちと触れ合える」「女性向け護身術で社会貢献できる」など、指導の対象や内容の多様性をアピールすることで、特定の指導分野に強みを持つ人材や、社会貢献意欲の高い人材の応募を促すことができます。